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咬合床

【読み】
こうごうしょう
【英語】
occlusion plate ; bite plate
【書籍】
QDT Art & Practice 2010年10月号
【ページ】
60

キーワード解説

基礎床の上に咬合堤(蝋堤)を付与した仮の義歯床。有床義歯の咬合採得に用いられ、人工歯排列の位置やリップサポート・咬合高径の決定、基準線(正中線、口角線、笑線など)の記入などに使用。基礎床は、作業用模型を基に即時重合レジンやシェラック板などを用い粘膜面に接するよう製作され、咬合堤は、基礎床にパラフィンワックスをロール状に軟化圧接し製作される。咬合堤の寸法は日本人の解剖学的平均値に基づき以下の数値が標準とされる。(1)咬合堤の高さは模型上の歯槽頂より上顎前歯部:10mm、同臼歯部:7mm、下顎前歯部:10mm、同臼歯部:臼後三角部豊隆前縁の高さに同じ。(2)咬合堤の幅は上下顎とも、前歯部:5mm、犬歯遠心部:7mm、大臼歯部最後部:10mm。製作した咬合床は発音や顔貌(正面・側面)を参考に最終的に口腔内で調整する。また、顎堤が高度に吸収している場合は歯肉頬移行部を基準に高さを決めることもある。