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フルオロアパタイト

【読み】
ふるおろあぱたいと
【英語】
fluoroapatite
【書籍】
歯科衛生士 2010年10月号
【ページ】
84

キーワード解説

フルオロアパタイトは歯質の主成分であるハイドロキシアパタイトがフッ素に触れた際に変化する結晶で、高いう蝕抵抗性を示す。
萌出後にフルオロアパタイト[(Ca)10(PO4)6(F)2, FA]が形成される過程には、(1)ハイドロキシアパタイト[(Ca)10(PO4)6(OH)2, HA]のOH-(水酸基)がF-(フッ化物イオン)によって置換される過程、(2)再石灰化の際、唾液中のCa2+、リン酸イオン(PO43-)およびF-とが結合して形成される過程、の2つがある。大部分は(2)の過程と考えられている。FAは歯質ミネラル成分より酸抵抗性が高いこと、またFAが脱灰されてF-が放出された時、再度(2)として機能することで、う蝕予防に関与している。