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唾石症

【読み】
だせきしょう
【英語】
sialolithiasis
【書籍】
困ったときに役立つ 口腔外科症例集
【ページ】
19

キーワード解説

主に大唾液腺の腺体内から開口部までのどこかに結石を生じる疾患。変性した剥離細胞片や細菌塊などが核となり、その周辺に唾液中のリン酸カルシウムが層状に沈着して形成される。初期の段階で有機成分が多いときは、必ずしもエックス線写真に不透過像として写らないことがある。小さいうちは、唾液の流出とともに排出されることもあるが、増大するに従って唾液分泌障害、それに伴う食事時の疼痛(唾仙痛)、所属唾液腺の腫脹などの症状を呈する。開口部に近い腺管内に生じたものは、口腔内から摘出するが、腺体内や腺管の深部に生じたものは、口腔外から皮膚を切開して唾液腺ごと摘出する。