アンカレッジベンド

【読み】

あんかれっじべんど

【英語】

anchorage bend

【書籍】

最新のＫＢテクニック：改良型ベッグ法の実際<br>─インナービューティを考慮した矯正歯科治療へ─

【ページ】

28

キーワード解説

アンカレッジベンドは、バッカルチューブの前に大臼歯の固定のために屈曲するベンドであり、アンカレッジベンドの角度が小さいときは固定大臼歯の近心移動を防ぐ作用のみを有し、角度が大きくなるにつれて上下前歯、ことに犬歯の圧下作用が加わってくる。アンカレッジベンドを固定大臼歯部に付与すると、バッカルチューブとワイヤとの間の摩擦は大きくなる。そのためバッカルチューブはワイヤの太さよりも大きくすることが大切であり、そうすることによってワイヤはバッカルチューブの中を大臼歯に固定作用を与えながら（「toe-hold：爪先立ちをする」という）、遠心に移動（傾斜）していくことになる。したがって、顎外固定を使用する必要がない。