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穿通

【読み】
せんつう
【英語】
patency
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2010年12月号
【ページ】
140

キーワード解説

解剖学的根尖孔まで根管内に閉塞物がない状態で、ファイルが根尖孔に到達している状態。穿通は手指の感覚で確認するもので、その感覚は「ファイル先端が根管壁に障害されることなく根尖孔に到達し、強く根尖方向に力をかけると根尖孔から突き出てしまう状態」あるいは「ファイルの径と根尖部での根管径が一致するとき、ファイルは突き出ないが、根尖方向に強い力をかけて押し込むと根尖孔から突き出してしまう状態」と定義できる。根管形成中・形成後にはいつでも穿通を確認できることが理想で、このことを「穿通性の維持」(keep the apical patency)という。
 穿通の確認は一般に根管形成の初期段階で行われるが、穿通を得られない症例(穿通不能根管)がある。根管形成中にレッジを形成し、当初得られた穿通を失ってしまうことも少なくない。