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プロセスレコード

【読み】
ぷろせすれこーど
【英語】
process record
【書籍】
歯科衛生士 2011年2月号
【ページ】
35

キーワード解説

プロセスレコードとは、看護の臨床の現場における、特に看護者と患者間の相互作用に関する、文章による記録のことである。この記録形式は、1952年に「精神科看護の母」といわれるヒルデガード・E・ペプロウによって提唱されたものであるが、1972年に看護学者アイダ・J・オーランドの「看護過程論(nursing process)」による議論を受け、看護者が患者の対人相互作用による行動を知覚分析し、それにもとづき看護者がどのように行動したかを、事後に内省的な観察を加えて記述する方法へと洗練化された(オーランド改良型)。
歯科においてプロセスレコードは、初期治療(SPT、メインテナンス)中の口腔保健指導実施記録として活用できる。ガイダンスや施術内容、次回の予定や注意点等の業務の実践を記録するとともに、歯科医療従事者と患者の会話の流れや、患者の言動から受けた印象等を記す。できるだけ具体的に、経時的に、また患者と歯科医療従事者の言動を交互に書くことによって、歯科医療従事者と患者の相互関係や患者の感情の変化、これらに対する歯科医療従事者の解釈などを客観的な視点で確認することができる。