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Pull Throughテクニック

【読み】
ぷるするーてくにっく
【英語】
pull through technique
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2011年3月号
【ページ】
118

キーワード解説

コンポジットレジン修復(ダイレクトボンディング)IV級窩洞において、その隣接面(コンタクトエリア部)の充填は、通常、コンタクト圧を回復するためにウェッジやマトリックスなどが一般的に用いられる。しかし、その操作は煩雑なうえに、これらによって歯周組織からの出血を引き起こすことも多い。
Pull Throughテクニックとは、このようなIV級窩洞隣接面の充填操作をストリップスのみで行うテクニックである。その操作は、隣接面にストリップスを挿入しコンポジットを充填、その後ストリップスを舌側方向に引いて(pull)、通過させる(through)。これだけの操作で、コンタクトエリア部のおおよその賦形とコンタクト圧の回復が行われ、また、通法では賦形が困難なことが多い歯頚部付近の充填も行いやすくなる。さらに、うまくいかなければ何度でもやり直しが可能であり、実用性が高いテクニックである。