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接着性レジンセメント

【読み】
せっちゃくせいれじんせめんと
【英語】
adhesive resin cement
【書籍】
QDT Art & Practice 2011年3月号
【ページ】
80

キーワード解説

間接法による歯冠修復装置、固定性補綴装置、また矯正用装置を接着するために用いるレジン系セメント。有機化学の進歩とともに接着性レジンセメントの接着性・辺縁封鎖性は高まり、それによりラミネートベニアや接着ブリッジといった新しい術式が生まれた。1980年代に歯質や金属などに接着性を示す接着性モノマーを使用した材料が登場し、その後、主に操作性の簡便化が図られ、前処理が不要なセルフアドヒーシブレジンセメントが登場するに至っている。現行の接着性レジンセメントはMMA系とコンポジット系に大別され、コンポジット系はさらにプライマー(ボンド)併用型レジンセメントとセルフアドヒーシブレジンセメントに大別される。MMA系は粉液型で重合形式が化学重合型である。また、コンポジット系レジンセメントは物性の向上のためにフィラーを50~80%程度含有しており、重合形式はデュアルキュア型と光重合型がある。