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BP系薬剤関連顎骨壊死

【読み】
びーぴーけいやくざいかんれんがっこつえし
【英語】
bisphosphonate related osteonecriosis of the jaw:BRONJ
【書籍】
歯科衛生士 2011年4月号
【ページ】
54

キーワード解説

BPとはビスホスホネート(Bisphosphonate:以下BP)の略称で、水道管の水垢防止や歯磨剤の歯石予防などの目的で使用されていた、ピロリン酸の類似物質。BPには破骨細胞の働きを抑え、骨吸収を抑制する作用があることから、骨量増加と骨折予防の治療薬として使用されており、それらの治療薬はBP系薬剤と呼ばれる。
BP系薬剤関連顎骨壊死とは、BP服用者に副作用として見られる顎骨の壊死。持続的な骨露出や鈍痛、顎のしびれ感、歯痛様の疼痛、歯の動揺、排膿などの症状が見られる。 抜歯や歯周治療などを契機に発症することが多く、予防するためには口腔清掃状態を良好に保つことが重要である。本邦における発症頻度は明らかではないが、海外では経口薬で0.001~0.004%、注射薬で0.8~12%と報告されている。発症頻度は投与経路や投与量、投与期間により大きく異なるため、患者からよく聞き取りをすることが重要である。