専門情報検索 お試し版

神経障害の分類

【読み】
しんけいしょうがいのぶんるい
【英語】
neuropathic classification
【書籍】
歯科におけるしびれと痛みの臨床
【ページ】
27、28、97

キーワード解説

神経障害は、障害の程度によって、神経幹断裂(neurotmesis)、軸索断裂(axonotmesis、)、局在性伝導障害(neurapraxia)の3つに大きく分類される(Seddon HJ,1943)。神経幹断裂は、神経幹が断裂し、連続性が完全に絶たれた状態、軸索断裂は、軸索は断裂しているが、周囲の連続性は保たれている状態、局在性伝導障害は、一過性の局所の伝導障害で、軸索の変性はない状態である。予後は障害の程度の大小によって左右される。腫脹、出血、血行障害などによる神経の圧迫や虚血が原因で、直接の神経障害がほとんどない局在性伝導障害の場合、1~数か月でほぼ完全に回復する。それに対して、神経断裂と軸索断裂の場合、完全に回復することはまずないといっても過言ではない。これらの神経障害が生じる部位は下歯槽神経領域が多く、舌神経領域がそれに続く。