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抜糸

【読み】
ばっし
【英語】
suture removal
【書籍】
歯科衛生士 2011年12月号
【ページ】
53

キーワード解説

抜糸とは、縫合部の創面が癒着したあと、その縫合糸を抜き取ることをいう。
基本的な抜糸の手順は、「術部の創面を消毒する」→「創面の治癒状況を確認する」→「糸の結紮部をピンセットで持ち上げる」→「口腔内の雑菌に触れていた部分の糸が、糸を引き抜く際に歯肉内に入らないよう、歯肉に埋没していた部分の糸をカットする」→「創面が裂けて開いてしまわないよう注意して糸を引き抜く」→「糸を回収する」となる。
また、手術後の抜糸の時期は縫合の目的によって異なる。抜歯後の血餅維持目的の縫合であれば翌日にも抜糸できるが、その他の手術の場合は、抜糸までに数週間を要する。術後の経過によっては抜糸時期をずらすこともある。
なお、「ばっし」と読むのが正しい単語だが、歯科業界では「抜歯」と混同しないために「ばついと」と呼ぶことがある。