糖尿病と歯周治療の関係

【読み】

とうにょうびょうとししゅうちりょうのかんけい

【書籍】

歯科衛生士 2012年１月号

【ページ】

58

キーワード解説

糖尿病は、血液中のブドウ糖が適正範囲を超えて上昇した状態が慢性的に持続することによって起こる病気で、重篤な合併症が起きやすいことから恐れられている。近年、歯周病と糖尿病との関連が研究されてきたが、2010年のシステマティックレビューでは、歯周治療によって糖尿病患者の血糖コントロールが改善されるという、かなり強力なエビデンスが登場した。
　現在700万人の糖尿病患者が日本にはいるが、糖尿病も歯周病と同じく、成人期に生活習慣に関連して進行し、成人の多くが罹患する疾患である。歯周治療によって、この糖尿病の改善が期待できるというならば、それは大きな福音なる。このような情報は、生活習慣病に興味を持つ患者の健康指導に、大いに役立つものと考えられる。