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成人矯正治療を中断する症例

【読み】
せいじんきょうせいちりょうをちゅうだんするしょうれい
【英語】
The case which interrupts an adult orthodontic treatment
【書籍】
歯周-矯正治療 STOP & GO
【ページ】
84

キーワード解説

成人矯正治療中に,望ましくない変化が認められた際,その状況を無視して,治療を続行すべきかどうかの判断は重要である.大切なことは,(i)患者の訴えや歯肉から認められる「サイン」を見逃さない,(ii)認められた「サイン」をこのまま放置して治療を続行すべきか,治療を中断して,他の治療を介入すべきかどうか,あるいは治療方針の変更を行った方がよいのかどうかの,「判断」をすることである.その「サイン」には,(1)歯肉の発赤,腫脹,(2)歯肉から歯根が触れる,(3)歯肉の退縮,歯根露出,(4)生理的動揺を超える歯の動揺,(5)痛覚や温度感覚の異常,(6)顎位の変化,(7)アンキローシスが原因で歯が動かない場合,(8)顎関節様症状,(9)無髄歯根尖部の急性の炎症,(10)全身疾患の発症により投薬治療を受けているとの申し出があった場合があげられる.