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腸内細菌

【読み】
ちょうないさいきん
【英語】
gut microbiota
【書籍】
歯周抗菌療法
【ページ】
32

キーワード解説

腸内細菌の代表格と思われがちな大腸菌(Escherichia coli)は、分類上は腸内細菌科に属すが、腸内細菌の0.1%ほどを占めるにすぎず、ほとんどがバクテロイデス(Bacteroides)などの嫌気性菌である。しかし大腸菌、プロテウスなどの腸内細菌科のグラム陰性桿菌は、尿路感染症などの起因菌となるだけでなく、薬剤耐性の温床としても重要である。経口投与の抗菌薬に何度も曝露される腸内細菌は、抗菌薬による選択圧や細菌間での耐性遺伝子の伝達により、どんどん耐性を生みだすことになる。ポケット内に抗菌薬が届くまでに、腸内細菌をはじめさまざまな細菌に対して選択圧をかけているという認識を忘れてはいけない。