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分離剤

【読み】
ぶんりざい
【英語】
separating agent
【書籍】
QDT Art & Practice 2012年3月号
【ページ】
62

キーワード解説

分離剤とは、歯科における諸作業に用いる他種材料どうしの癒着・接着を防止するためにあらかじめ塗布・噴霧する材料の総称である。素材としてはワセリン、ココアバター、アルジネート系材料、シリコーン系材料などが挙げられ、口腔内では暫間被覆冠の材料である即時重合レジンと歯質との接着防止やアルジネート印象材と網トレーの分離などに、そして技工室では石膏模型とワックスパターン、同じく石膏模型と陶材などとの癒着を防止したりする用途に用いられる。分離剤は、その皮膜が厚くなると最終的な補綴・修復物への精度にも影響を及ぼすため、その選択と使用にあたっては均一かつ最低限の厚みの皮膜をもたせるよう配慮する。