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鼻呼吸の獲得

【読み】
びこきゅうのかくとく
【書籍】
矯正カンファランスで臨床力を上げよう
【ページ】
45

キーワード解説

正しい咀嚼、嚥下の条件として鼻呼吸は非常に大切な要素である。口呼吸のもたらす弊害を考えれば、鼻呼吸の獲得は必須といえる。口呼吸があると、口腔乾燥や口内炎、歯肉炎、扁桃腺の腫れがみられることがある。口から入った息はのどの粘膜に損傷を与え免疫力が落ち、かぜをひきやすかったり、アレルギーを引き起こすともいわれる。口唇力、舌圧、咬合力の不調和により歯列不正の原因にもなる。特に乳歯列期に口唇閉鎖が弱いと、捕食や咀嚼、嚥下に問題が起こりやすくなる。普段の生活のなかで少しずつでも改善していくことが必要である。気づいたら年齢に関係なく、できることから遊びのなかで楽しみながら行うのがよい。入浴時、鼻の下まで湯につかる、シャボン玉遊び、風船のふくらまし、吹き戻し、吹き矢など、周囲筋の強化、呼吸法の訓練になる。