ロシェットブリッジ
- 【読み】
- ろしぇっとぶりっじ
- 【英語】
- Rochette bridge
- 【書籍】
- QDT Art & Practice 2012年5月号
- 【ページ】
- 50、51
キーワード解説
ロシェットブリッジとは、1973年にRochette Aが暫間用修復物として報告したブリッジであり、現代の接着ブリッジの先祖にあたる。本ブリッジは、エナメルエッチングを施した支台歯に、維持孔を有する金属製リテーナーを充填用レジンにて装着するものであった。したがって、支台歯歯質とレジンの結合だけに接着システムが応用され、リテーナーとレジンの結合は嵌合効力(機械的維持)に頼っていた。長期間の使用も試みられたが、維持孔の開いたリテーナーの強度不足から破折が多発した。また、当時の化学重合型コンポジットレジンの硬化時間が短かったため、装着操作にはかなりの熟練を必要とした。これらの理由から、1970年代の終わりにThompson Bによりメリーランドブリッジが考案されると、使用される機会は減っていった。