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歯周治療後の治癒

【読み】
ししゅうちりょうごのちゆ
【英語】
healing after periodontal treatment
【書籍】
歯科衛生士 2012年6月号
【ページ】
44

キーワード解説

歯周治療後の治癒は、歯周病の進行程度や病態、治療方法、歯周組織の個体差などに依存する。その治癒形態は主に以下のものがあげられる。
・元の健康な状態(歯肉炎の治癒)
・新付着の獲得(再生療法などによって元の健康な状態に近く、理想的な治癒形態を呈する)
・歯肉退縮(おもに、水平性骨欠損の部位のSRP後や歯周外科手術後に起こる)
・長い上皮付着の獲得と歯肉のアダプテーション(根面が滑沢になり歯肉が引き締まったことで起こる)
・深い歯肉溝(炎症が消退し、結合織付着や上皮付着は回復しているがコラーゲン線維の回復までは至っておらず、深い歯肉溝がみられる)
 この他、再評価時にポケットが残存し出血があったとしても、経過観察によって治癒に向かう可能性のあるケースもある。
 歯周治療後の再評価では、どのような形態で治癒したのかを判別し、その後の治療に役立てることが大切である。