ピエゾサージェリーによる上顎洞底挙上術
- 【読み】
- ぴえぞさーじぇりーによるじょうがくどうていきょじょうじゅつ
- 【英語】
- Maxillary sinus floor elevation using a piezo electric device
- 【書籍】
- QDI 2013年1号
- 【ページ】
- 124
キーワード解説
上顎洞底挙上術時に生じやすい偶発症として上顎洞粘膜の穿孔や断裂があるが、これらを防止するための手法として、ピエゾサージェリーを用いた術式が近年では広く応用されている。たとえば側方アプローチにおいては、ピエゾサージェリーを用いて開窓時の骨切りを行うと、チップの先端が上顎洞粘膜に触れたとしても、短時間(数秒以内)であれば上顎洞粘膜を断裂するリスクが従来の器具に比べて少ない。これは、チップの振動周波数が硬組織切削に最適な数値に設定されており、注水とキャビテーション効果によりチップ先端周囲の洞粘膜がわずかに骨面から剥離されていくためとされている。