専門情報検索 お試し版

α2インテグリン遺伝子多型

【読み】
あるふぁつーいんてぐりんいでんしたがた
【英語】
role of α2 integrin drug-induced gingival overgrowth
【書籍】
イラストで語る 歯科医学最前線
【ページ】
48

キーワード解説

遺伝子配列の違いによる個人差・多様性を「遺伝子多型」とよぶ。遺伝子配列が違う場合、遺伝子産物(伝達物質や受容体など)そのものが異なる場合と、産物の発現量と様式の違いが生じる場合がある。α2インテグリン遺伝子では、産物の発現量の違いを生じさせる一塩基多型「α2 807T」または「α2 807C」の存在が知られ、体質の違いの原因となっている。たとえば、止血時間は正常範囲で2~5分、軽度延長では5~10分と個人差が大きく、「血が止まりにくい」などの体質として認識されている。血小板上でのα2インテグリン発現は止血に大きく関与するが、α2 807Cをもつ場合は、α2 807Tに比べて血小板上でのインテグリン発現量が数倍少なく、その結果として止血時間の延長傾向が認められる。