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健康格差

【読み】
けんこうかくさ
【英語】
health inequality
【書籍】
歯科衛生士 2013年3月号
【ページ】
68

キーワード解説

健康格差とは、不必要で避けられるはずの不公平で理にかなわない健康の差異で、すべての人々に影響を及ぼし、社会的決定要因により引き起こされるものを指す。
 健康格差は歯科領域においても顕著に表れており、厚生労働省は健康日本21の見直しの中で(2012年7月発表)、基本的な方向の最初に「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」を掲げ、歯科疾患の健康格差の縮小について盛り込んでいる。
 健康格差を重視する流れは世界的な潮流を受けたもので、まず、WHOが2005年から2008年まで健康格差の縮小を目的とした委員会「commission on social determinants of health」を立ち上げ、健康格差縮小のため、その原因である社会的決定要因への対応に取り組む必要性を強調した。2011年には、国際歯科学会(IADR)が委員会を設置して、口腔の健康格差を研究議題に設定したことが発表された。