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口腔カンジダ症

【読み】
こうくうかんじだしょう
【英語】
oral candidiasis
【書籍】
歯科衛生士 2013年4月号
【ページ】
66

キーワード解説

口腔カンジダ症とは、日和見感染や菌交代現象により口腔常在微生物であるカンジダが増殖することによって生じる疾患。日和見感染は免疫能の低下した患者に発症する。一方菌交代現象では、抗生剤や消毒薬の長期連用によって口腔微生物叢が破壊されて、粘膜防御力が低下してカンジダが増殖する。
 口腔カンジダ症は、口腔粘膜上皮表面にカンジダが付着・増殖し、粘膜下へ侵入することで生じる。付着の段階ではブラッシングで容易に除去できるが、粘膜下へ侵入してしまうと抗真菌薬を使用しなければカンジダは除去できない。したがって抗生剤や消毒薬を長期に服用している方や、免疫能の低下した方では入念な口腔清掃が必要。また、近年では口腔カンジダ症を発症していない義歯装着者でも、義歯にはカンジダが多く付着していることがわかっている。健康な人でも義歯の入念な清掃や定期的な確認が必要。