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子どもマルトリートメント

【読み】
こどもまるとりーとめんと
【英語】
child maltreatment
【書籍】
ザ・クインテッセンス 2013年9月号
【ページ】
32

キーワード解説

「子どもマルトリートメント」とは、児童虐待の範囲を広く捉えた概念である。大人の子どもに対する不適切なかかわりをいい、加害者の動機は含まれない。被虐待者は18歳未満の子ども、虐待者は大人、あるいは行為の適否に関する判断の可能な年齢の子ども(おおよそ15歳以上)と定義される。行為には、身体的暴力、不当な扱い、明らかに不適切な養育、事故防止への配慮の欠如、言葉による脅し、性的行為の強要などが挙げられる。その結果として、明らかに危険が予測されたり、子どもが苦痛を受けたり、明らかな心身の問題が生じているような状態をさす。たとえば歯科では、子どものう蝕を放置しているような状況は、単に子どもの口腔保健の問題のみならず、子どもの生育環境が不適切である状態(=マルトリートメント)と考えると理解しやすい。