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義歯床用裏装材

【読み】
ぎししょうようりそうざい
【英語】
denture lining materials
【書籍】
QDT Art & Practice 2013年12月号
【ページ】
24

キーワード解説

義歯床粘膜面に裏装する材料として、ティッシュコンディショナーとリライン材(硬質、軟質)がある。
 ティッシュコンディショナーは、新義歯製作時の最終印象前に不適合義歯や咬合の不調和などによる義歯床下粘膜の歪や褥瘡性潰瘍などの病変を回復させることを目的としている。さらにダイナミック印象および旧義歯や即時義歯の暫間裏装としても広く応用されている。本材の使用は短期間に限られる。
 硬質リライン材は、顎堤や床下粘膜に異常がなく、単に義歯床粘膜面の適合性を改善する目的で適用される。なお厳密にはリライン材ではないが、義歯床辺縁封鎖を目的としたレジンも市販されている。
 軟質リライン材は顎堤や義歯床下粘膜に問題のある症例において咀嚼時の疼痛を解消する目的で応用される。理論的には本材は床下粘膜を代償し、クッション効果により咬合圧を分散、緩和するものである。リライン材は比較的長期にわたり使用される。