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異所性脂肪

【読み】
いしょせいしぼう
【英語】
ectopic fat
【書籍】
歯科衛生士 2014年1月号
【ページ】
80

キーワード解説

異所性脂肪とは、本来は脂肪を貯蔵する臓器ではない、骨格筋、肝臓、すい臓などに蓄積される脂肪を指し、皮下脂肪、内臓脂肪についで「第3の脂肪」とも呼ばれる。皮下脂肪の貯蔵能力の限界を超えたエネルギーは、通常、内臓脂肪に蓄積されるが、内臓脂肪の貯蔵量をも超えた場合、異所性脂肪として貯蔵される。
 異所性脂肪は、内臓脂肪と同様にインスリン抵抗性を増大させるだけでなく、肝臓への蓄積がインスリン分泌低下を招き、糖尿病の原因となる。また非アルコール性脂肪肝炎(NASH:non-alcoholic steatohepatitis)の原因になるなど独特の病態を引き起こす。アジア人は欧米人に比べ、皮下脂肪の貯蔵能力が低く、内臓脂肪、異所性脂肪を蓄積しやすいとされている。