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ゲノム

【読み】
げのむ
【英語】
genome
【書籍】
人はなぜ歯周病になってしまうのか?
【ページ】
48

キーワード解説

ゲノム(genome)とは、1920年にドイツのハンブルク大学のハンス・ウインクラー(Hans Winkler)が、遺伝子(gene)+染色体(chromosome)、あるいは、遺伝子(gene)+総体(-ome)からつくりだした言葉。植物学者だった彼は、「配偶子(生殖細胞)がもつ染色体セット」という定義をしたようだが、1930年には木原均によって「生物をその生物たらしめるのに必要な最小限の染色体セット」と定義しなおされた。どちらにしても、1956年にDNAが発見される前は、‟配偶子(生殖細胞)」に含まれる染色体、あるいは遺伝子全体ととらえられていた。それが、多細胞生物のすべての細胞には、DNAという物質としてすべての遺伝情報が格納されているということがわかると、ゲノムは「生物のもつ全遺伝情報、具体的にはDNAの全塩基配列」という意味で使われるようになった。