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痛み

【読み】
いたみ
【英語】
pain
【書籍】
痛みの特徴から主訴を解決する やさしい診査・診断学
【ページ】
51

キーワード解説

国際疼痛学会(IASP)は2008年に、痛みを「実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはこのような損傷を表わす言葉を使って述べられる不快な感覚・情動体験である」と定義した(an unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage、or described I terms of suchi damage)。この定義を見ただけでもわかるように、近年では「痛み」があったとしても、必ずしも患者に組織障害がある必要性はないと考えられている。とすれば組織損傷を探していては、痛みの原因を見つけることは難しいと考えることもできる。それどころかかえってさまざまな診査、検査をすればするほど、痛みとは関係のない別の問題点が発見されることも多く、診断が泥沼化してしまうことがよくある。