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熱中症

【読み】
ねっちゅうしょう
【英語】
heatstroke
【書籍】
歯科衛生士 2014年7月号
【ページ】
78

キーワード解説

熱中症とは、体温が上昇したことで体内の水分が減り、電解質のバランスが崩れたときにそれらが補われないことで起こる病態。時には死に至ることもある。
 人間は、周りの温度が高くなったり低くなったりしても「体温調節機能」で体温を一定に保ち脳や臓器の活動を維持することができる恒温動物。体温が上がりそうになると体温調節機能の調整作用がはたらき、汗を出したり、末梢血管が拡張して血液を冷やしやすい場所に移動しようとする。このはたらきによって体内の水分が減ったり、電解質のバランスが崩れたりするが、水分や電解質が補われれば元のバランスに戻る。しかし補給がうまくいかないと、血流不足や細胞のはたらきに異常を来たして脳や臓器の細胞に障害を起こし、こむら返りやめまい、体温上昇、吐き気、頭痛などの症状が現れる。このような熱中症の症状が現れる前に、水分補給や湿度と温度を下げるなどの環境改善が重要。