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インコグニトシステム

【読み】
いんこぐにとしすてむ
【英語】
Incognito system
【書籍】
QDT Art & Practice 2014年9月号
【ページ】
66

キーワード解説

インコグニトシステムとは、3M Unitek社(日本国内ではスリーエムヘルスケア社)が販売する、CAD/CAMを応用した舌側矯正システム。ドイツの矯正医Dr.Wiechmannらにより2004年に開発・発表されたもので、2012年のESLO (ヨーロッパ舌側矯正学会)におけるActive Member の診査提出ケースの9割以上が本システムを用いており、2013年時点で治療を導入している国は60カ国を越え、患者数は10万人を越えている。本システムのメリットとしては、(1)セットアップをコンピュータ上で容易に行うことができる、(2)口腔内のスキャンデータがデジタル化されるため、模型を発送する手間およびその保管場所が不要となる、(3)舌側矯正におけるワイヤーベンディングは難易度が高いが、これを工業用ロボットで行うことで失敗を減らせる、(4)同じく、舌側矯正ではブラケットの位置のミスがとくに問題となるが、CAD/CAMによる正確なテンプレートを用いて装着できることで精度が増す、といった点が挙げられる。