専門情報検索 お試し版

フレイル

【読み】
ふれいる
【英語】
frail
【書籍】
QDI 2014年5号
【ページ】
32

キーワード解説

2014年に日本老年医学会が名付けた、高齢によって筋力や活力が衰える段階を示す言葉。寝たきりや要介護の原因として、認知症、転倒骨折とならんで老化にともなう衰弱が挙げられるが、高齢者の衰弱は特定の原因疾患が存在しない。すなわち、健康と病気の中間的段階を経験して要介護に至るとされており、その段階がフレイルティ(虚弱)やサルコペニア(筋肉量の減少)である。日本老年医学会はこうした段階を単なる老化現象と捉えるのではなく「フレイル」という統一の名称を付け、予防に取り組む提言をまとめることで、医療や介護の現場の意識改革を目指すとしている。なお、フレイルの要件とされるのは以下の5つの項目であり、このうち3つ以上に該当する場合、フレイルと定義される。
(1)1年間で4~5kgの体重減少
(2)疲れやすくなった
(3)筋力(握力)の低下
(4)歩行スピードの低下
(5)身体活動性の低下