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慢性増殖性歯髄炎

【読み】
まんせいぞうしょくせいしずいえん
【英語】
chronic hyperplastic pulpitis
【書籍】
小児のエンド 病理組織像からみた診断と治療のヒント
【ページ】
30

キーワード解説

う蝕による実質欠損が大きく、露出したう窩に息肉(ポリープ)の存在を認める歯髄炎。息肉は増殖した多数の線維芽細胞、形質細胞のほか各種の白血球、リンパ球、新生血管よりなり、表面は重層扁平上皮を有する場合が多い。それぞれ由来する増殖性組織により歯髄ポリープ、歯肉ポリープ、歯根膜ポリープと呼んでいる。主訴は咀嚼障害で出血を訴えることがある。軟化象牙質は湿性で打診、温度診ともに反応はなく、歯周組織の状態は正常である。エックス線診断では歯根周囲に透過像を認めることがあり、電気診はvitalを示すが、う蝕が大きいため測定しにくい場合がある。電気抵抗値による判定は開放性である。