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抗血栓療法

【読み】
こうけっせんりょうほう
【英語】
antithrombotic therapy
【書籍】
QDI2017年2号
【ページ】
106ページ

キーワード解説

 血栓症の発症を抑制する治療のことである。血液は通常、流動性を維持して血管を流れており、けっして凝固することはないが、ある病的状態では血栓を形成して血流を途絶させ、重大な臓器障害を惹起する。血栓の種類には、白色血栓と赤色血栓がある。動脈血栓はおもに血小板が関与し、血栓の色が白色を呈することから「白色血栓」とよばれる。一方、静脈内で起こる血栓は、赤血球とフィブリンからなり、赤く見えるので「赤色血栓」とよばれる。一般的に、白色血栓が主体の動脈血栓症には抗血小板薬が、赤色血栓が主体の静脈血栓症には抗凝固薬が用いられる。