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歯内歯

【読み】
しないし
【英語】
dens in dente
【書籍】
臨床で困らない歯内療法の基礎
【ページ】
85

キーワード解説

 歯内歯は英語で"dens in dente"という。その構造は、実は歯の中に小さな歯が入っているのではなく、歯の発生過程でエナメル器が歯乳頭に陥入して成立したものである。近頃は"dens invaginatus"と呼ばれ、陥入歯と訳される。上顎側切歯が好発部位であるが、どの歯種にも出現しうる。似た用語でdens evaginatus という言葉がある。これは中心結節のことで、上下顎小臼歯が好発部位である。陥入歯も中心結節も、その形態が理由で細菌侵入による歯髄壊死に陥りやすい。10代の患者を診る場合には、これらの有無に注意を払う必要がある。それ以降の年齢でも、歯内療法疾患の原因となるので見逃さないようにしたい。