補綴治療の使命
- 【読み】
- ほてつちりょうのしめい
- 【英語】
- mission of prosthetic treatment
- 【書籍】
- 生涯歯を残せる時代の5つのスキル
- 【ページ】
- 25
キーワード解説
2016年の厚生労働省「歯科疾患実態調査」の結果(概況)によると、日本人の残存歯数について、おおよそ13歳で28本(智歯は除く)生えそろってから、1歯欠損(残存歯数27)になる年齢は、ほぼ50歳である。また、1本目が抜ける平均経過年数は「50歳(37年経過)」であるのに対し、54歳までに2本目(4年以内)が抜ける。つまり、「欠損は1本目が抜けるまでは時間がかかるものの、2本目以降は加速がついていく」というのが典型的なパターンといえる。
個人差はあるが、歯が1本抜けるまで保たせていくことと、欠損の加速がつかないように管理していくのが歯科医師の役割となる。つまり、「欠損を防ぐこと」と1歯欠損後の「拡大を防ぐこと」、「次の欠損を遅らせること」が課題となる。その目的を達成できる補綴方法を選択するべきである。