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脳性麻痺

【読み】
のうせいまひ
【英語】
cerebral palsy
【書籍】
歯科衛生士 2018年 3月号
【ページ】
45

キーワード解説

 受胎から生後4週までに脳に障害を受けて生じる疾患。身体の動き方や筋肉のこわばりの強さ(筋緊張)に特徴があり、それにより「痙直型」、「不随意運動型」、「低緊張型」に分類される。主な原因は、早く小さく生まれること(未熟児など)、新生児仮死などの出生時などに起こる脳への酸素不足、血管の未熟性や低酸素・外傷などによる脳出血、脳炎・髄膜炎などの感染症、脳形成異常。頻度は、全出生の500人に1人、有病率は1,000人に1~2人と言われている。合併症として知的障害を認めることが多く、一般に、身体が重度であれば知的にも重度の傾向にあるが、寝たきりでも知的障害を認めず理解力が高い人もおり、個人差がある。その他、てんかん、視力障害、呼吸障害、摂食嚥下障害、手足や背部の変形・拘縮なども合併することがある。口腔所見としては、歯列不正、エナメル形成不全、著しい咬耗、軟組織の損傷、う蝕、歯周疾患などがみられる。