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キーストーン病原体仮説

【読み】
きーすとーんびょうげんたいかせつ
【英語】
keystone pathogen hypothesis
【書籍】
GPとDHのためのペリオドントロジー
【ページ】
46

キーワード解説

 キーストーン病原体仮説とは、少量の特定の病原性細菌が宿主免疫システムを阻害し、細菌叢のバランスを変えることによって炎症疾患が引き起こされるということを提唱するものである。たとえば、P.gingivalisが宿主の自然免疫系を操作し、白血球の機能を障害することで、P.gingivalis菌自身の生存や増幅を促すだけでなく、他の細菌コミュニティ全体の生存や増幅を爆発的に促すと仮定される。大量に存在することで炎症に影響を与える大多数の細菌種とは反対で、キーストーン病原体は少数で存在していても炎症を惹起することができるといわれている。