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吸啜運動

【読み】
きゅうてつうんどう
【英語】
sucking motion
【書籍】
GP・小児・矯正が共に考える 実践早期治療
【ページ】
110

キーワード解説

 吸啜運動は、月齢が進むに従い、変化し発達していく。二木は、新生児は反射運動として飢餓や空腹の解消のための吸啜(吸引圧型吸啜)のみであったのが、生後2~3か月経過すると空腹解消に加えて、不安解消のための吸啜(咬合型吸啜)が加わり、2つの哺乳行動が混在した形になるとしている。後者の哺乳行動には、感覚刺激に対する乳児の反応の未分化性や遊び飲みが形になって表れるため、この時期の哺乳量は一時的に減少する。その後、哺乳行動は安定し、哺乳量も増加していく。最初は単なる反射であった吸啜運動に「意識」が入ることにより、機能形成への能力は飛躍的に発達していく。それは、指しゃぶりや玩具などの舐め回しという行動となり、環境への認知行動へと発展していくと元開は述べている。