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透明象牙質

【読み】
とうめいぞうげしつ
【英語】
transparent dentin
【書籍】
エンドに必要なアナトミー
【ページ】
25

キーワード解説

 象牙細管が無機質石灰化物によって閉塞されると、未脱灰研磨標本では象牙質が硝子様の半透明~透明にみえることがある。これを透明象牙質、または硬化象牙質(sclerotic dentin)と呼ぶ。18歳頃から始まる加齢的・生理的変化と考えられており、根尖1/3の象牙質、歯冠部エナメル象牙境、および髄室床根分岐部象牙質において頻発し、さらに象牙質う蝕円錐下にもみられる。これらの構造は物質の浸透性を減ずるので、象牙細管の石灰化により細菌の侵入や病変の拡大進行を阻止し、歯髄の活力を維持する働きも考えられており、臨床的意義も大きい。