成人の開咬治療法
- 【読み】
- せいじんのかいこうちりょうほう
- 【英語】
- openbite treatment in adults
- 【書籍】
- 臨床家のための矯正 YEARBOOK 2018
- 【ページ】
- 13
キーワード解説
成人の開咬症例に対する矯正治療は、動的治療後良好な咬合を維持・安定させるのが容易でないため、難易度の高い治療の1つであるが、強いエビデンスを有した推奨される治療法の報告はなく、矯正歯科医の判断によるところが大きい。軽度な歯性開咬症例では矯正単独治療でも咬合の長期安定性を得やすいが、骨格性開咬では治療後の後戻りが大きく、長期安定性を獲得するためには、骨切り術を併用した外科的矯正治療が望ましい。しかし、開咬量が大きい難症例患者でも、外科的矯正治療を受け入れないことがあり、カモフラージュ治療ができない開咬症例では、治療が困難となるケースもある。近年、歯科矯正用アンカースクリューやアンカープレートを用い、臼歯を圧下し開咬を改善できるようになってきており、開咬量が大きな症例にも適用されている。