一次治癒

【読み】

いちじちゆ

【英語】

primary healing

【書籍】

歯科衛生士 2018年 12月号

【ページ】

71

キーワード解説

　一次治癒とは、外科処置後の術部が平坦で、瘢痕がない状態を指す。術前の歯周組織が清潔で、感染や傷害による大きな欠損がないこと、縫合時に創部を完全に密着させて閉鎖することで、損傷を受ける前と同じ状態に復元され、短時間で治癒する。
　逆に、術前の歯周組織に感染や欠損があったり、縫合時における創部の閉鎖が不十分であったりすると、炎症細胞が多く集まることで肉芽組織が形成され、それらが瘢痕組織となって凸凹の形態で治癒するうえに、組織の修復にも時間がかかる。
　清掃性と審美性を向上させ、良好な治療結果に導くためにも、一次治癒をめざすことが重要である。