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パーシャルデンチャーの前処置

【読み】
ぱーしゃるでんちゃーのぜんしょち
【英語】
mouth preparation for removable partial denture
【書籍】
新版 現代のパーシャルデンチャー
【ページ】
121

キーワード解説

パーシャルデンチャーによる治療の成否は、先に行われる前処置がどれだけ完全に行われたかにかかっている。前処置は、周到なプランニングに基づいて的確に実行することが重要で、適切な前処置によってパーシャルデンチャーによる口腔機能の回復と口腔諸組織の健康保持が約束される。前処置の目的には、(1)義歯が容易に着脱でき、義歯、残存歯および歯周組織の清掃などの管理を容易にすること、(2)形態的にも機能的にも長期にわたって満足のいく設計が可能なように口腔内を整えること、(3)義歯の動揺などによって、口腔内組織に対して為害性を与えることなく、顎口腔系の健康が長く維持できることなどがある。前処置には、患者教育をはじめ、外科的処置、保存的処置、矯正処置などを行う「非補綴的処置」と、咬合の修正、支台歯の形態修正、使用中の義歯の調整を行う「補綴的前処置」があるが、多くの前処置の中でも後者の役割がもっとも重要である。