キーワード
キーワード解説:
咀嚼や嚥下などの機能時以外に生じている上下顎歯の「咬みしめ」や「すり合わせ」を総称して「歯ぎしり(ブラキシズム)」と呼んでいるが、この時の咬筋と内側翼突筋の活動によって生じる咬合圧を「異常機能圧」と呼び、歯の移動、磨耗または咬合の不安定を導き、さらに歯-歯周組織-顎関節を破壊する主要因と考えられている。特に、就寝時のブラキシズムは覚醒時のブラキシブムと比較して、顎口腔系に著しい悪影響を及ぼす異常機能圧を発揮することになる。安定した咬合を保つうえで、異常機能圧、特に夜間のブラキシズムが与える悪影響は甚大である。なお異常機能圧の対策としては、咬筋と内側翼突筋の活動を抑制するアンテリアシグメンタル・スプリントの就寝時の装着が有効である。