キーワード
キーワード解説:
上下顎の歯を一時的に、静的に押し付けること。GTP-6によれば、その多くは急激な神経の緊張亢進または力仕事にともない発生すると記載されている。ブラキシズムの一型であり、上下顎および歯を強く噛みしめる習癖、食いしばりや噛みしめのこと。一般的には、手や拳を握りしめたり、体を硬直(緊張)させるといった意味もあり、厳密にはteeth clenchと表現される。噛みしめは睡眠中、覚醒時を問わず発生し、音をともなわないという点でグラインディングとは異なる。また、下顎の偏心運動もほとんど発生しないが、垂直的に強い咬合圧が加わることで、顎関節や早期接触歯などの歯周組織および修復物などに多大な損傷を与えやすい。クレンチングによる為害作用の軽減には、患者自身がクレンチングや上下歯列接触癖についてよく認識することが一番である。また、日中の姿勢や睡眠時の姿勢の改善によって、ある程度までは軽減させることができる。