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上顎前突:下顎骨の劣成長

【読み】:じょうがくぜんとつ:かがくこつのれつせいちょう
【書籍】: 子どもの不正咬合―一般歯科医に伝えたい考え方と早期発見のポイント39―
【ページ】:46

キーワード解説:

 いわゆる出っ歯と呼ばれている症例には、上顎骨に対し下顎骨が小さいか、後方位に位置して臼歯関係がII級となっている骨格性の上顎前突と、上下顎骨の大きさのアンバランスは少なく、臼歯関係もI級を呈している歯槽性の上顎前突症例がある。
 上下顎骨のアンバランスがある場合には、上顎骨の過成長は稀で、下顎骨の劣成長または後方位であることが多い。一期治療による下顎骨へのアプローチが望まれる症例である。放置すれば、外科的矯正治療で対応しなければならなくなる確率が高く、外科を併用しない場合は、上下前歯の歯軸に妥協をしなければならない症例となる。
この一期治療では、上顎前歯を後方移動することよりも、下顎の成長促進を試みることが重要である。その効果次第で、二期治療において抜歯か非抜歯か、外科的矯正治療か否かが決まる。