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永久歯の萌出

【読み】:えいきゅうしのほうしゅつ
【英語】:permanent teeth eruption
【書籍】: 子どもの不正咬合―一般歯科医に伝えたい考え方と早期発見のポイント39―
【ページ】:60

キーワード解説:

 学校健診や毎日の診療で、骨格の問題と同様に着目すべき問題が歯の萌出である。叢生の改善を重視するあまり早期に乳前歯を抜歯すると、下顎歯槽骨の発育を妨げる結果になることもあり、要注意である。次いで、萌出してくる上顎前歯と下顎前歯との間に生じる問題としては、一歯反対咬合が外傷性咬合となっているために生じる歯肉退縮が重大である。また、上顎側切歯萌出時に生じる下顎の偏位にも注意したい。
 永久歯萌出のもっとも大きな問題は、歯胚の位置や方向の異常であろう。反対側の同名歯が完全に萌出しているにもかかわらず、もう一方が萌出していない場合は、できるだけ早期にエックス線精査を勧めたい。発見が遅れると重大な問題を生じたり、治療が難しくなる。上顎中切歯と上顎犬歯がとくに頻度が高いので気をつけたい。もちろん、両側ともに問題を起こしている場合もあるので、永久歯の萌出時期を把握しておく必要がある。