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アペキシフィケーション

【読み】:あぺきしふぃけーしょん
【英語】:apexification
【書籍】: 外傷歯の診断と治療 増補新版
【ページ】:102

キーワード解説:

 歯髄が失活した歯根未完成歯の根尖を硬組織(セメント質)で閉鎖させようとする治療法(=根尖閉鎖術)。根尖まで壊死組織を除去、拡大、清掃が終了した根管に、通常水酸化カルシウム(製剤)を充填することによってこの目的が達成される。根尖が硬組織で閉鎖された後(臨床では約6か月後)は、シーラーとガッタパーチャで根管充填を行うのが一般的。水酸化カルシウムによって根尖が閉鎖されるメカニズムは、以下のとおりである。(1)術直後/根尖からわずかに押し出された水酸化カルシウムによって、歯根膜や骨組織に変性や壊死が生じる。また壊死層と健康な組織の境界付近には、石灰塊の沈着がみられる。(2)約1か月後/壊死層、石灰塊は消失し、根尖付近には幼若な線維と血管に富んだ歯根膜組織がみられる。(3)約2か月後/歯根膜から分化したと考えられる細胞(セメント芽細胞と考えられる)によって、硬組織(セメント質と考えられる)が添加される。(4)3~6か月/根尖は硬組織で閉鎖され、周囲には歯根膜組織が存在する(経過日数はおおよその臨床目安であり、正確な数字ではない)。