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酸蝕歯

【読み】:さんしょくし
【英語】:tooth erosion
【書籍】: 歯が溶ける!? 酸蝕歯って知っていますか?
【ページ】:2

キーワード解説:

細菌が出す酸によって「歯が溶ける」のがう蝕。それに対し、酸蝕とは酸性の食べ物や飲み物に歯が触れることで起こる現象をいう。じつは、どんな人でも飲食によって日常的に酸の影響をこうむっているが、唾液の力によって脱灰と再石灰化のバランスが保たれることで歯の健康が維持されている。しかし、酸の影響を過剰にこうむり、そのバランスが崩れたとき歯は酸蝕症となり「酸蝕歯」という問題が生まれる。酸蝕の度合いが大きいもの、将来問題になりそうだというものを含めて「酸蝕歯」と呼んでいる。エナメル質ではpH5.5を超えた酸性の物質に触れると酸蝕が起こり、象牙質ではpH6.0を超えると酸蝕がはじまる。
近年では市販飲料の普及、なかでもペットボトルの使用により、強い酸性の清涼飲料・スポーツ飲料などを長時間にわたり頻回に飲む傾向が強まっており、また、健康志向の高まりのなか、健康飲料としてのビタミン飲料・酢などの習慣的摂取に起因する酸蝕歯も問題視される。う蝕予防の一環としても、飲食習慣指導の必要性が高まっている。