キーワード解説：

ワンステップボンディングシステム（1液性ボンディング材）はツーステップであったセルフエッチングシステムの改良により生まれたボンディングシステムである。その特徴はボンディング材にエッチング機能を持たせるために水を含有していることと、さまざまなモノマー成分や触媒などをうまく混ぜ合わせるための有機溶媒（アセトンやアルコール）を含有しているところにある。
しかし、反面ボンディング材の水や有機溶媒は、ボンディング材の重合を阻害する因子でもあり、さらに硬化後のボンディング層の機械的性質の低下の原因となるため、接着修復の劣化をまねく危険性もある。このため、ワンステップボンディングシステムを使用する際には最適な接着性能を発揮できるように、塗布方法や塗布後のエアーブローによる乾燥法については、メーカーの取り扱い指示を忠実に守ることが非常に重要である。