キーワード解説：

片側の最終修復物だけを試適し、反対側のプロビジョナルレストレーションは装着したままで評価する方法をハーフ・トライイン（片側だけの試適）と呼ぶ。この方法を活用することでつぎのような大きな利点が生まれる。（１）最終修復物の切縁の位置をプロビジョナルレストレーションと比較検討できる、（２）プロビジョナルレストレーションで確立したアンテリアガイダンスを再度、精密に検証でき、かつ、最終修復物のアンテリアガイダンスも確実に調整でき、結果として、セメント合着後にも同様の機能性と満足感を与えることができる、（３）最終修復物に付与した変更と望まれた改良点をプロビジョナルレストレーションと比較しながら評価できる、（４）最終修復物の審美性に関して、何らかの問題を生じたとしても、プロビジョナルレストレーションを参考にしながら、客観的にその問題点の明示および改良について検討できる、の４点である。