キーワード解説：

イメージングプレートとは、有機フィルム（ポリエチレンテレフタレート〔polyethylene terephthalate〕製）上の片面に輝尽性蛍光体粉末を塗布した材料で、デジタルエックス線写真の撮影に用いられる媒体である。
イメージングプレート上の蛍光体にエックス線が照射されるとエネルギーが蓄積され、強度に応じた蛍光が発生する（＝輝尽性）。この蛍光はエックス線の照射を停止するとしだいに弱まっていくが、時間が経過した後も特定の波長の光（各種のレーザー光）を照射することで再び励起され、発光する。イメージングプレートを用いるエックス線撮影法（いわゆるIPシステム）は、この現象を応用し、（1）イメージングプレートに対するエックス線照射（撮影）、（2）コンピューティッドラジオグラフ（スキャン装置）によるレーザー光照射＋励起された蛍光（画像）のスキャン、の２つの手順でデジタルエックス線写真を得るものである。本システム自体は約20年の歴史をもち、歯科にかぎらず医科でも広く利用されている。